2024年8月「悲しみ」
今年の夏は本当に酷暑ですね~。何とか子どもとスタッフみーんなでこの夏を乗り切っているって感じです!
先週は卒園児女子のお泊まり会がありました。去年長野に引っ越したあーちゃんとすずちゃんが「どうしてもお泊まり会に参加したい!」ということでわざわざ車で5時間ほどかけてお泊まり会に参加しました。しかもこの日は他の子と遊ぶ予定だったのですが、どうしてもお泊まり会に参加したいとあーちゃんが泣いて訴えて日程を変更してもらったそうです。
どうして…?そこまでして…?と思ってしまいましたが…あーちゃんとすずちゃんにとって去年までのお泊まり会は楽しい思い出なんだろうなぁ~また絶対いきたい!と思ってくれたことはとても嬉しいことでもあります!
在園児の子も連休が続くと「今日ハイジ?明日ハイジ?」と聞いてくれる子もいます。
いぶくん(3才)はいつも12時間以上家で寝てからハイジにくるので起きている時間が殆どハイジです。この前帰り際「ちょっとお家行ってくるね~」と言って帰りました(笑)
どっちが家かわからないね~と大人同士で話しました。
きっとハイジにいる自由な時間が子どもたちにとっては居心地がいい場所なんだろうなぁ~と思います。やりたいことや、やりたくないことを自分で決めて過ごせる。大人はそれを見守ったり手助けしたり…もちろん子どものやりたいことが全て受け入れられるわけではなく、子どもたちにも大人の機嫌や体調なども考慮してもらっているのでムリなものはムリ!とちゃんと断っています。ハイジは保育園っていうよりもみんなで生活している場所って感じかもしれないです。
親に言えないこともハイジの大人には言える子もいます。子どもにとってハイジの大人たちは(特別意識をしない。ラフな感覚で一緒に過ごせる大人)って感じかもしれないです。
そして上からでも下からでもない対等な関係性でもあるようです。
親と子の関係性ってなかなか難しいところもあります。私も母に心配かけてしまうことはわざわざ言わないです。言ったところで解決しないし体調など崩されたら大変なことになるので。子どもたちも同じように親には思っていることを言わない子もいます。
①連休明けに何やらイライラしていて怒りっぽい様子。 「家で何かあった?」と聞いても「何もない!」と言ってまたイライラ… 「あっそう…」で会話は終わり。
②朝早くきた子がお弁当を持ってきて食べていました。でも殆どのおかずを残しているので「次はこのおかず入れないでねって言おう。残していることわかるようにこのままお弁当に入れておこう」と言ったら「ダメダメ~!」と。ちゃんと全部食べたことにしたいらしい。「でも捨てるのももったいないじゃん」と言うと「もうその話はしないで!」と言うので「あっそう…」で会話は終わり。
③卒園児の小学生が遊びにきた時、何かにつけてイライラ…「学校大丈夫?」「学童も大丈夫?」など聞くと「大丈夫だよー!」と言っています。「パパやママに学童のお迎え早くいけるように聞いてみる?」と聞いたら「言わなくていいー!」と怒っていました。「あっそう…」で会話は終わり。
子どもって親のことはどう思っているんだろう?
自分のことを必死で育ててくれて、自分のことを一番に考えてくれて、何か困ったことがあったらすぐに助けてくれて、自分の将来のこともちゃんと考えてくれて、毎日がんばってくれている人。
偉大な存在で大事な存在で大切な存在。
そんな親が傷つきそうなことをゆうこがわざわざ言わなくていい!伝えなくていい!って言われているような気がして、私は毎回「あっそう…」としか返事ができないです。
親のことを怒らせたくない、困らせたくない。色んな気持ちがあると思うけど…本音の部分は「悲しませたくない」の一言に尽きるとも思っています。子どもながらに親のことを守っている。そんな気がします。
これを読んで「いやいやいや…そんなに守ってもらわなくてもいいから~ちゃんと言いたいこと言ってよ~」って声も聞こえてきそうですが…
これまで沢山の人の子育てなどの悩みを聞いてきた経験で感じることは、親と子どもがお互いを思い合う気持ちを比較すると親がどんなに子どもを思っていても子どもが親を思う気持ちを超えられることはないだろう…と思っています。それくらい子どもは親が大好きです。
でも…というかだから…
子どもの熱い思いに応えられない。それが重い。という人もいます。心から抱っこしてあげたいけどできない。可愛がってあげたいけどできない。甘えさせたいけどできない。
どうしたらいいんだろう…
子どもは抱っこしてー!大好きー!と両手をあげて全力で訴えてくる。それに応えられないと毎日疲れる。つらい。しんどい。悲しい。子どもが生まれた瞬間から育てなくちゃいけない…というプレッシャーと責任に潰されそうになりながら子どもがかわいいって思える余裕もなく毎日がんばっている。
そして、子どもを育てていると自分が幼い時のことを思い出して悲しい気持ちになってしまう人もいると思います。
自分が幼いときに親にやってもらってないことを我が子にしてあげること。親にもらってないと感じる愛情を我が子にはあげなくちゃいけないこと。
これは理屈ではない本能のところで身体と心が拒否してしまう。そんな感じだろうなぁ~とも思っていて。かといって時間を巻き戻して子どもが生まれる前に戻れるわけではない。今は何とかして子どもを大人にさせなくちゃいけない…何とかその日その日をがんばって過ごしている人だっていると思います。
最近図書館でたまたま見つけた絵本が気に入って購入しました。
『かなしみがやってきたらきみは エヴァ・イーランド』
内容を簡単に書いてみますね。
~(かなしみ)という大きな物体が突然やってきて男の子にくっついてくる。大きな物体を見えないところに隠そうとするけどそんなことをしたら逆に飲み込まれてしまう。(かなしみ)のことを怖がらないで話しかけたり一緒に座ったり絵を描いたり外に出かけたり森の中を歩いたり。
(かなしみ)は「よくきたね。」って男の子に言われたかっただけ。側で眠りたかっただけかも。
次の日の朝(かなしみ)はいなくなっている。~
大人になると悲しかったことを隠すことができるようになるような気もします。
でも…
悲しかったことを隠そうとしないでつらかった~。悲しかった~。嫌だった~。って気持ちに気が付いて自分が今どんな感情なのか向き合う。それは弱みをみせるってことになってしまうかもしれないけど。弱みをみせるってことはとーっても勇気がいることだし今まで保ってきたプライドを捨てることにもなるので自信だって失ってしまうかもしれない。
でも弱みを見せることで本当に弱い人弱かった人の気持ちが手に取るようにわかるかもしれない。
自分の弱いところに気が付いてどんどん弱みをみせていると一番近くにいる子どもが一番先に気が付きます。そして親が弱みを見せながら本音で過ごしていれば子どもだって弱みをみせて本音をポロポロ言ってくるようにもなるかもしれないです。
きっと大丈夫…子どもが大人になるまでみーんなで力を合わせて弱みを見せ合って何とか楽しくのんびりがんばりましょうね~!私もどんどん弱みをみんなにみせていこうっと!! 2024/08/21