2022年8月「主役」
りんごの木の夏季セミナーの配信を購入して観ました。印象に残った言葉を書いてみますね。
汐見稔幸さん(東大名誉教授 教育学者)・・・子どもの自由な選択を保障してほしい。子どもは生まれてくること。時代を選んで生まれることはできない。生きているってことは楽しいってことを大人が責任を持って伝えてほしい。
大豆生田啓友さん(玉川大学教授 日本保育学会・子ども環境学会理事)・・・幼児期にしっかり遊んできた子は小学校に上がっても生き生きしている。幼児期に水遊びをしていない子が水遊びを始めると水を出しっぱなしで水浸しになっても平気。水遊びをしてきた子はスッと切り替えることができる。充分満たされた子、信頼された子は切り替えが上手くいく。(これが非認知能力。)子どもをもっと尊重して欲しい。(例えば大人には決まった時間に一斉にトイレにいくことはさせないけど子どもにはさせている。)大人の「がんばって!」などの言葉かけより子どもと対話することが大事。
中村桂子さん(生命誌研究者 理学博士)子どもの目線に立って自然を見る。人間だって地球の上の生き物。機械の世界でわからないことがあってはいけないけど生き物の世界は調べれば調べるほどわからないことが増えていく。今はわからないことに耐える力が下がっていて、わからないことはいけないこととされてしまう。わからないことに耐えることが人間の強さであって、わからないことを楽しめるってことが生きているってこと。子育ても同じです。
色々考えさせられたセミナーでした。
夏休みに遊びにきているあ~ちゃん(小3)とあおちゃん(小4)が家でママとこんな会話をしていたそうです。少し載せますね。
あ~ちゃんママ
【叔父が亡くなり、寝る前にあ~ちゃんに話をしていたら少し泣けてしまって、あ~ちゃんが慰めてくれて、私が「ママ、あ~ちゃんを悲しませないように元気で長生きするからね」と言ったらあ~ちゃんに「悲しませないためじゃなくて自分のために生きて」って言われちゃいました。8歳!すごいですね。びっくりしました。】
あおちゃんママ
【お風呂の中で今日の出来事などを話している時何かの話の後に
ママ「ごめん」
あおちゃん「別に責めてるわけじゃないよ」
私「そっか。あおちゃんに言われると責められているように聞こえちゃうんだよね」
あおちゃん「ママは自分のこと大事にした方がいいよ。自分の意思を大事にして!」
ママ 「そうだよね。あおちゃんよりも自分のこと大事にしていいの?」
あおちゃん「うん。例えば1+1=2だけど答えが3でもそれは自分の意見だからいいんだよ」
と言われました。この夏休みあおちゃんとの意見の違いでストレスだらけでしたが、今日はあおちゃんに気づかされ、励まされてしまいました。】
そっか~2人ともこんなことが言えるようになったのかぁ~
私としては子どもがここまで自分の意思を持っていること。それを躊躇なく親に伝えられていること。きっとこれからも自分という軸がしっかりあるので誰かに傷つけられてもちゃんと交わすことや逃げることが出来るだろうし、自分の意見が言えれば他人の意見も聞ける人になってくれるだろうなぁ~と嬉しくなりました。
あ~ちゃんもあおちゃんも在園児の時からハイジで自由な生活を送っていました。もちろん家でも超自由で自分中心の生活をしてきました。というか続行中です。
あ~ちゃんはずっとおっぱいを飲んでいたし・・・妹のすずちゃんが歩けないとなるとあ~ちゃんも絶対歩けない!となってパパが2人を同時に抱っこすることもあります。しかも住んでいるところが4階なので一人ずつおんぶや抱っこで連れていくこともありました。
あおちゃんは1年生の時から学校の教室までママが一緒について行っていました。もちろん登校班も一緒に歩いて行きます。3年生の時初めてみんなと歩いて行った後ろ姿をみて近所のママが「あおちゃん一人で歩いている。すごいね~」と感動したそうです(笑)
こうやって書いてみると2人とも本当に自分中心の生活していますね~(笑)
パパとママはいつもこれでいいのか?って不安を持ちながらもとことん付き合ったからこそ、あ~ちゃんとあおちゃんは自分の意思をちゃんと持つことが出来るし自分が主体でいられる子になれたんだろうなぁ~と思います。
ハイジで散々遊んだ卒園児は9月から小学校に通うことになります。すんなり通える子、何とか頑張って通える子、休みがちな子、休んでいる子・・・色々です。子ども同士はどう思っているんだろう。
学校に通っている子は(休んでいる子のことを休めてていいな~本当は自分だって休みたいんだけどな~)
学校を休んでいる子は(通っている子のことを通えていていいな~本当は自分だって通いたいんだけどな~)
など色んな気持ちを抱えたままハイジでは仲良く楽しく遊んでいたんだろうなぁ~と思います。
学校に行くこと行かないこと。今はどれが答えなんかはわからない。多数決で多い方が何となく普通でいられるので安心感はあるんだろうけど・・・でもそもそも普通って何?って感じだし。10年後20年後30年後子ども自身がどう思っていたか?親や近くにいる大人にどうして欲しかったか?など当時、感じていたことを聞けた時に答えがわかるんだろうなぁ~
気が遠くなるほど先の話で早く結論が欲しいところですが、こればっかりは難しい・・・ドラえもんのタイムマシンに乗って答えを聞いてきてみたいです!
しばらく前のハイジだよりにも書いたのですが、私が小学校の入学式に着ていた服は白と緑の地味なワンピースでした。母は同級生のお母さんたちに「緑の服は変わってていいでしょう」と嬉しそうに自慢げに話していました。私はみんなと同じようなピンクのワンピースがよかったと思っていたけど母があんまり嬉しそうだから言えませんでした。たった一回の出来事を今でもちゃんと覚えています。今思うとこの時は絶対、母が主役で私が脇役です。例えばこんな風に小さい時から大人になるまでの間に、服や靴やレストランのメニューやおもちゃやゲームや習い事や学校や大学や就職先まで全て親の意見が最初にしっかりあってそのレールに何となく乗せられてきたとしたら、それは全部親が主役で自分が脇役って感じなのかもしれないなぁ~とこれを書きながら思いました。
子育てで今は大変かもしれないけど・・・何か少しでも気になること。好きなこと。子どもの手がかからなくなったらいつかやってみたいなぁ~って思っている仕事や趣味はありませんか?
例えば
憧れていた仕事の勉強を始めてみる
マラソンをやってみたいので少しだけ走ってみる
料理が好きなので調味料を集めてみる
映画鑑賞が好きなので時間を作ってみる
絵を描くことがすきなのでちょっとだけでも描いてみる
ゲームが好きなので時間を見つけてやってみる
コレクション集めがすきなのでネットでみてみる
ライブに行きたいので検索してみる
他いっぱい・・・
やりたいことって好きってことだと思います!好きなものって一人一人違っていて自分がこれ楽しいよ~!面白いよ~!と必死に誰かに伝えたところで「へ~そうなんだ・・・よかったね」くらいの反応が殆どです。逆の場合だって「へ~そう・・・」くらいですよね。他人にどう思われても自分が好きと思えることを見つけて没頭できる時間があれば楽しいんだろうなぁ~
ちなみに子どもは遠くにいかなくてもすぐ近くの公園でも主役になれます。のんびり後ろで見守ってみててくださいね。私たち大人も何とか時間を作って自分だけが主役になれる楽しい時間を持ちましょうね!
みーんな主役です!!
2022/09/08