2018年9月「兄弟・姉妹」

兄弟について色々考えています。大人は上の子に対して下の子以上に期待や責任や不安を感じてしまいます。ハイジを卒園して初めて小学校へ入学した子が今6年生です。1年生に上がったばかりは「大丈夫?友達は出来た?知らない子ばかりの所でやっていけているの?給食は食べているの?」と心配になりわざわざ電話して元気かどうか確認していました。今も多少は心配するけどそこまでは心配しません。初めてのことは心配です。

今から12年くらい前に4歳女の子と1歳男の子が入園しました。女の子はとてもうれしそうに遊んでいました。自由に遊べる場所が出来た~ってとこのようでした。でも不安な顔を見せる時もあります。下の男の子をいつも抱っこして帰るママ、、、当たり前ですよね。

何となく下の男の子は他のスタッフにお願いして、私は上の女の子と遊ぶようにしていました。そのうち私は下の子は抱っこしないって自然に決めていました。でもある日たまたま私が抱っこしている所に女の子が見てしまいました。すると「ギャ~!」と泣いたのです。慌てて他のスタッフに下の子を渡し女の子を抱っこして謝りました。その後もずっとずっと声を出して泣いていたのでずっとずっと抱っこしていました。

その話をママに泣きながら話をしたことを思い出しました。

 

「大きいんだから!」とか「小さい子には優しく!」とか「大きい子は強いでしょ!小さい子は弱いんだよ」などあまり言わないようにしています。でも5歳児が3歳児を本気で叩いたり押したらケガをするので止めます。

でも小さい子は本気で殴りかかっていたりします。この後のすっきり感は止められた子より止められなかった子、ぎゃん泣き出来なかった子よりぎゃん泣き出来た子の方が多いかもしれない。

1年365日その気持ちが1年2年3年と続いてしまったら大人になる頃、諦めや悔しさだけしか残らないかもしれない、、、たった1年たった2年たった3年たった4年5年6年早く生まれただけで我慢をさせられ続けるのはどうしても嫌なのです。

しかもこればっかりは自分で選べない。例えば同じ4歳で上の子は靴を持ったり荷物を持ったりしていてお世話してくれていたりします。下の子は同じ4歳でもずっと抱っこされている。靴も荷物も持つ事はないって事も少なくないです。

 

その分上の子は大事に大切にされているかもしれない、、、

私だけがそんな事を思っているのかもしれない、、、

そして結論もでないままどうしていいかわからない、、、

でも私がそう思っている事は伝えることは出来る!

例えば今小学生になっていたとしても「〇〇(名前)が4歳の時、下の子の靴を持ってくれてたんだよ!ありがとね!もしかしたら嫌だったかな~そうだったらごめんね。でもあの時助かったよ。今も下の子抱っこするしかないけど後で抱っこさせてね!」

 

みたいな感じで自分の気持ちを伝える。ママは新米ママで〇〇を育てている時は夢中で何もわからなかった。

〇〇が生まれてきてくれたから下の子の時は余裕がもてるんだよ!ありがとね!

こんな風に自分の事を素直に言えると上の子も力が抜けて正直な気持ちが聞けるかもしれない。

 

この前ハイジで3番目のかな君(3歳)が2番目のあやちゃん(6歳)と一緒に習い事に行く~!と大泣き大騒ぎ!あやちゃんは「だめっ!かなは来ちゃだめっ!」とそれはそれは怒っています。これはもう連れていくのは無理と思ったのでかな君とママを無理やり離しました。そして「ごめんね~かな~かなのママだけじゃないから~!あやママでもあるからね~」と私!

余計大泣きです。そしてあやちゃんママの前にかのちゃん(小2)のママでもありますから~!と言いました。かのちゃんはニヤッとこっちを見ています。かな君はふて寝してしまいました。

その日の夕方あやちゃんはギャーギャー騒ぐからわかりやすいけどかのちゃんは我慢しているかも?ちゃんと訴えてくれた方がいいよね。

などママと話をしていました。

 

次の日ノートにかのちゃんママからのコメント

 

『ゆうこさんの言葉がかのに効いたようで昨日寝る前

かの   「ゆうこがねーあやとかなばっかりずるいよねーって言っていた」

私    「そうだよねー2人はずるいよねーお姉さんは大変だよねー」

かの    ニヤッ

今朝は抱っこ~とかなが騒いでいる時に

かの   「いつもかなを先にしているんだから今日は一番だよ」

私    「そうだよねー今日はかのが一番!かのの番だよ」

かの    ニヤッ「50秒でいいよ」

 

かのにちゃんと届いてちゃんと言えたようでよかったです。』

 

ママは強い!ママはえらい!ママは大切な人!ママを守らないといけない!ママのことは悲しませない!

などのママの基準を取っ払って自分はこう思う!自分ならこうする!自分ならこうしたい!という自分基準で生きていって欲しいと思っています。

それにはママも弱いところもえらくないところも、そんなに悲しまないことも、守らなくても大丈夫なことも全部伝えないといけないのかもしれない。

【私のことは気にしないで自由に生きなさい!】ってことを。。。

 

子どもに喜怒哀楽を出しなさい!って言っても簡単には出せないかもしれないけど、まず自分が出してみる!そしたら自然に上の子も喜怒哀楽を出すようになるかもしれないです。

 

兄弟みんな大事に決まっている!愛情は上の子のほうが多いくらいです!でもでも、、、これがうまく伝わっていないこともあります。ただのボタンの掛け違いなだけ!これがバチッとはまったら、な~んだ!私の事大好きなんじゃ~ん!と自信をもてるかもしれない。

自分の安心を守るためにちゃんとしてもらう。自分の不安を消すためにちゃんとしてもらう。上の子は自分の分身でもあると思うので心配でたまらない。

 

3才の時に下の子が生まれた女の子がいました。日中は普通に過ごしているけど夜中は大泣きして大暴れです。無意識のうちに怒っているんだと思いました。ママはとても困っていました。寝る場所とか昼間の様子を聞いています。そのうちに上の子は淋しいんだよね~。どうにかこうにか出来ないかな~?心から抱っこしてみる。寝場所を変えてみる。など話をしていると最後に

「だって、、、下の子が可愛いんだもん」

の返事!そう!この気持ちが全部上の子に丸まる伝わってしまっているのです。親にとってこんな話は耳が痛いと思います。この話になるとみんなどよ~んって顔になってしまうのです。

 

でも大きくなって兄弟間の中で自分を肯定する力が大きい子と小さい子の差が出来てしまった話を、将来聞く方がもっと耳が痛いことかもしれない。嫌な話、辛い話かもしれないし、わざわざ私が言わなくても、傷つけてしまわなくてもいいのでは?など思ってもしまいますが、、、でもやっぱり気付いた時言わないと強者である大人側ではなく弱者である子供側にいることを掲げてハイジを始めたので、これだけはちゃんと言い続けたいと改めて思っています。

 

ハイジたより「兄弟姉妹」の話では沢山の人が意見を聞かせてくれました。兄弟がいる方の殆どが「そうなんです!下の子はかわいいんです。名前を呼ぶときの声のトーンまで違うかも~?上の子に全部バレバレですよね~?」などなど、、、

ゆう君(4歳)にはゆかちゃん(小2)みなちゃん(小6)のお姉ちゃんがいます。ゆかちゃんが年少の時にハイジにきてくれました。ママとの会話ではいつもゆう君やゆかちゃんの話よりみなちゃんの話を聞いていました。どうしても長女が心配のようでした。

座談会の時に、みなちゃんは何年間言ってもポケットの中身を出さないで洗濯機に入れるんですよ~ ゆう君の場合ポケット確認して「あっどんぐり拾ったんだ~」って思えるんですけどね~笑

と言っていました。

 

このハイジたよりを読んだ後ゆう君ママからメールがありました。

ゆうこさん

昨日はありがとうございました。

夏休み前のみなは、一人で本を読んだり、絵を描いたりが多くなって、ゆかとゆうが楽しく、ごっこ遊びとかしてても「うるさい!!」と怒鳴っていたりしていましたが、ハイジに行くたびに3人で遊ぶ時間が多くなってきたように思います。

例えば、3人で出掛けてスーパーでお菓子を買って公園で食べて、遊んで、100均で水鉄砲を3つ買って帰ってきました。

次の日、家の周りで何かルールを作って水鉄砲で遊んでいました。

前にやっていた人形を使ったごっこ遊びも、みなも一緒にやりはじめました。

ハイジから帰って来る度に3人の時間が増えてくるようです。

昨日もプールに宝探し、とっても楽しかったと言っていました。幼稚園で汚れるのがイヤだといって砂場遊びをほとんどしなかった2人ですが、夢中になってゆかなんて裸足で掘っているのを見て、変わったなぁーと思いました。

 

残り少ない子供の時間を大切にしてほしいと思うこの頃ですが、ハイジのおかげで、取り戻せたように感じます。

 

3人で出掛けた後、「ゆかとゆうはみながいるから連れていってもらえていいよね~ありがとう」とお礼を言うついでに「みなは3歳までチョコレートとか飴とか甘いものは食べさせなかったよね」「ゆうたちはどんどん食べているのにね」「虫歯になったらいけないと思い過ぎてたみたいでごめんね」と謝ったり、他にも間違っていたと思うことや迷うときは子供たちに相談できるようになってきました。

 

今回のハイジ便りを読んで、ハイジに行くようになって変わった私の成長だったんだと気がつきました(*^^*)

 

長くなってすみません。

今日もよろしくお願いします。

 

というメールでした。

 

大人にとっては耳の痛い話だったかもしれないけど、立ち止まって我が子と向き合える時間を作ってくれたようです。うれしいメールでした!