2018年4月「続・カエルの登山」

ずっと前から本を出したいと思っていてちょこちょこ話をしていました。4月に入ってひなちゃんママから「ゆうこさん!まだ本出したい気持ちありますか?」と急に連絡がありました。「あります!あります!」とすぐ返事しました。知り合いの出版社の方を紹介してくれる事になりました。この話を聞いた次の日がいちご狩りでした。そこにいた在園児、卒園児の父兄の方に伝えると「よかったですね~!いいですね~!」と喜んでくれていました。

内容はハイジたよりをまとめる事がメインとなっているのでこれといって今から新しく書く作業はないです。しかも卒園児の父兄の方が手伝ってくれる事になりました。

でも、、、これでいいの?大丈夫?ハイジ関係者以外の人も読むんだろうし、、、本屋に並んじゃっていいの?色々悩み始めました。

 

子供達に聞いてみました。「今度さ~ゆうこ本出そうかと思っているんだけどう思う?読み終わったら楽しい気持ちや嬉しい気持ちになるようにしたいんだけど、、、どう?」

「ふ~ん。いいんじゃない」との返事が聞こえます。なみちゃん(5才)が急に静かになりあちこち見ながら何か考えています。そして一言

「こんなのいらないって言われたらやめなっ!」

ですって!こんなのって、、、(苦笑)

 

次の日はあやちゃん(5才)とベンチで話しました。ママに何でも話すあやちゃんに「ママに本の話した?何か言っていた?」と聞いてみると「えっ!話してないよ!」と返事。「あっそう!でもママ本買ってくれるからね!」と言うと「えっ!ママ本は買わないよ!ムダ使いじゃん!」ですって!ムダって、、、(苦笑)

 

りゅう(小4)とサッカーしている時に「本出そうかと思っているんだ~」と言うと「いいね~!」と満面の笑みでボールを蹴っています。「そう~!そうでしょ~!」「りゅうも読んでくれる?」と聞くと「いやっ俺は読まないけどね」のあっさりとした返事、、、(苦笑)

 

そうです!彼らに気を使わせたり、思ってもない事を言う子になっては欲しくないと思って共に過ごしてきました。ちゃんと自分に素直に育っていました!(笑)

 

でもこれで一気に力が抜けました。

見えない誰かのために何かを伝えたい。この本で何かを変える、、、など偉そうなことは言える立場ではない!私の立ち位置はここです!子供にいつか読んでもらえるように書こう!と原点に戻りました。一年後?一年半後?まだまだ先ですが少しずつ進んでいけたらと思っています。

 

この前若い女のアーティストの方がテレビに出ていました。中学から引きこもり生活をしていたある日、テレビでみたバンドの歌を聞いて「これは私に訴えて歌っている!私も表現する!歌う!」と決めてそこから歌手になったそうです。最後にこの方が「楽しさと個性を教えるのは大人の義務です」と言いました。

そうですか~そうですよね~と少し考えてしまいました。ご飯を食べさせる事、寝る場所を確保する事、排便が出来る事、などが生きていくための最低限の義務であって、楽しさと個性は『義務』とまではいかないんじゃないかな~

でもこのアーティストの女の子は楽しさと個性を大人から伝えてもらえなくて苦しかったんだろうな~と思っていました。

 

でも、、、そんな事言われても、、、大人は楽しくなくって個性も出してはいないのに、、、そんなの伝えるのなんてムリだよ。平均的な所で充分。その中で楽しくなくても個性的でなくても生きていければそれでいいんじゃないのかな~って思ってしまう大人が殆どなのかもしれません。

 

「おむつのままがいい!」「パジャマで行く!」「歯ブラシやりたくない!」「これが欲しい!」

「シャンプーやらない!」「雨でも散歩に行く!」「今テレビみたい!」「この服着ない!」「これ持ち歩く!」

などなど子供の主張はいくらでも出てきます。

 

 

でもこれが先月のハイジたよりのカエルの登山なのかもしれません。今、ぼくはわたしは「山を登っているんだー!ママやパパや周りの大人たちが成し遂げられなかった頂上を目指す!じゃましないでくれー!3番手4番手にいれば安心かもしれない。2番手までいければ、もっと安心して喜んでくれるかもしれない。でもぼくはわたしは頂上を目指す!!大人のために生きる事はしないよ!!」

 

そう!自分が成し遂げられなかった事をこの子はしてくれるかもしれない!いやっ、、、でも、、、ちがう、、、かも?

みんなが目指していた山なんて見向きもしないで自分で探してきたとんでもない山を一人で登り始めるのかもしれない!他の子と違う山を一人で登り始めた事に、我が子は『これでよし!』と思えるようになれる事が自分との戦いかもしれないですね!!