2017年12月「仲間」

平穏な一日が殆どないハイジ、、、この前はしん君が弟の、りん君を転ばせて泣かせた所なみちゃんが見て抱っこして連れて行きました。「なみ達より弱いんだからね」と言われたしん君がカッとなってなみちゃんの背中をパンチしました。そこから始まりました。
なみちゃん 、、、筋肉がある人が叩くと痛いんだよ!筋肉がある人は優しくしなくちゃいけないんだよ!
しん君   、、、うっせ!
なみちゃん 、、、筋肉がある人は大きい子に向かっていくのは強いけど小さい子に向かっていくのは
弱いって事!大きい子に向かっていきなよ!
しん君   、、、だまれっ!
なみちゃん 、、、黙ってたらなみはどうすればいいの?しん君!この前もわかったって言ったけど
わかってないじゃん!

これを大粒の涙をこぼしながら永遠に叫ぶなみちゃん。しん君に伝えるというより訴えている感じです。
散々訴えた後なみちゃんの顔が優しくなったところで

ゆうこ、、、なみちゃんがここまで言ってくれてよかったね。しん君の事を想ってくれているから、こうやって言ってくれるんだよ!これで本当の仲間だね!なみちゃん~しん君も少しずつわかるから信じてみようよ!
そこでケンカは終わりました。なみちゃんのオーラは力強さに満ち溢れています。そして黙れっ!うっせ!
あっちいけ!しか言えないしん君は背中を丸めて小さくなっていました。

先週の午前中は「大人が大変だから大掃除を手伝う!」とあやちゃん、ななちゃん、あーちゃん、なみちゃん。そこに「バスで出かけるよー!」と伝えに来た、いっ君!掃除中だから中に入っちゃだめ!と言われ頭にきたいっ君があやちゃんとケンカになっていました。力では負けてしまうあやちゃん。泣いています。それでも、もう絆が出来ているので時間が経つと遊びだします。
その日公園では女の子達が地面に座って丸くなっています。石が土に入り込んで取れなかったらしく「しん君。いっ君!筋肉ある人~!」と呼んでいました。二人とも「は~い!」とにこにこ手伝いに走って行っていましたよ!かわいい男の子です!

のりこと強い!弱い!の話をしていると「もう女子は強いだけの人に屈しなくなったよね~」としみじみ言っていました。もう、やられて泣くだけは卒業したようです!

ある日の午後は塗り絵をしていた女の子達、、、私が休憩から戻るとなみちゃんとななちゃんが座ったまま壁にくっついて何やら言い合いしています。しばらく前から続いていたらしく、少しするとお互いがキックし始めました。そのうちなみちゃんの方が寝っころがってやられる側になり泣き出しました。泣いたら終わりでもなくそこから言い合いがずっと続きます。内容はイマイチ聞き取れないのですが最後は「なみが痛くなってもいいのー?」「なみが死んでもいいのね」「そんなこと言ってないじゃん」など言い合っています。そしていつの間には二人で寄り添うような形で寝っころがっていて、そのうち何もなかったかのように遊んでいました。
結局の発端はなみちゃんの塗り絵に2cmいやっ!1cm!いやっ!5mm!いやっ!2mmくらいのチョンっていうくらいの落書きをななちゃんが書いた事が原因でした。いやはやこの二人の場合、生きるか死ぬかの話にまでなってしまうんですから(苦笑)

少し前はたく君とひなちゃんが椅子の取り合いになっていました。あおちゃんが「やめなっ!」と言ってたく君に力を貸して奪ったようです。それに頭にきたひなちゃんはあおちゃんを座ったままキックし始めました。「もうやめな~」とななちゃん、あやちゃん、なみちゃんが仲裁に入ります。邪魔するなっ!とばかり今度は3人をキック、、、あおちゃんはあいちゃんに背中をさすられながら泣いています。が、しばらくすると泣き止みあいちゃんと外遊びです。ひなちゃんはというとまだまだ気持ちが収まりません。ずっと3人の誰かを相手にキックしていました。しばらくすると落ち着いて遊び出していました。

こう書いていると穏やかな時間が全くないかと思われますが、秋から冬になって子供同士の信頼関係は大人が思う以上に深まっています。充実期って感じかも?自分の気持ちを伝えても許してもらえる、わかってもらえる。相手の奥の方も理解してあげる、尊重してあげる、汲み取ってあげる。
今年の9月の年中から入園した5才のあおちゃんと、前通っていた保育園の話をしていました。
あおちゃん、、、給食は残しちゃだめなの。○○君は○○ちゃんが好きなの!
ゆうこ  、、、そうなんだ~ハイジどう?
あおちゃん、、、散歩行けるし自由!!
ゆうこ、、、  そうね、、、
あおちゃん、、、でも~ハイジの方が大変!だってケンカになるから!

ですって!そうなんです。大人がいちいち介入して来ないから自分の意思で行動を決めてそれをわかってもらうには、自分で伝えるしかないし、強く伝えたら嫌われて遊んでもらえないし周りに誰もいなくなってしまい一人になってしまうし、、、優しすぎても遊びの輪には入れてもらえないし、、、ずっとガマンをしていないといけないし、、、何か予定があったり先生の言う事を聞いているだけならそっちの方が楽かもしれない。大人だって同じくらいの年齢の人が集まって自由に過ごしてくださいって言われるより、目的があって料理をしたり工作した方が時間は早く経って、わざわざ自分の本質をさらけ出さなくて済むだろうし、、、自由って楽で楽しいって思われがちですが、自分でも気が付かない。わざわざ知らなくてもよかったはずの、奥底の気持ちをえぐられるような感覚なのかもしれません。でも、一緒に自由の時間を重ねれば自分の事をわかってくれて助けてくれる応援してくれる、、、そこから本当の友達が出来て仲間になっていく!みんな大好き!自分大好き!の感覚が培われているようです。ではなく培われています!!(こう思えるのはやっぱり一年を通して子供同士が揉めに揉めたから言える事です)

CMで子供は一日400回笑う。大人は15回って言っていました。そうか~!ハイジでは大人も子供に負けないくらい笑っているけど、、、と思って見ています。
来年もよろしくお願いします!