2020年5月「心の強い人」

先日公園に行くとシートを敷いてスマホを見ていた40代くらいの女性がいました。そのうち楽しそうに電話で話している声も聞こえます。少しして6才くらいの娘らしき女の子がその女性に近づいてくると「だからっ!イライラするんだよー」と怒り出しました。女の子が走って戻った時、土をシートにかけてしまったようです。その後、女の子は「ママごめんね」って感じでシートに寝そべっていました。そのうち3才くらいの女の子も戻ってきました。(あ~2人連れてきていたんだ~これは大変だよな~)と思っていたら70代くらいの女性も近づいてきました。えっ??おばあちゃんも一緒??しかも面倒をみているのはこのおばあちゃんだけ?

 

でも・・・色々あっての今の状態なんだろうな~

 

あの女性も昔はおばあちゃんに「イライラするんだよ」って育てられてきたかもしれないし・・・

今はあの女性がお金を稼ぐ強者の立場になったからおばあちゃんが孫の面倒を一人でみるのは仕方ないことかもしれない・・・

でもあの6才くらいの女の子には関係ないんだけどな~

と勝手な想像を働かせながら帰ってきました。

 

ハイジのママやパパと一人ずつ話をすると必ず生い立ちの話になります。自分が自由に過ごせなかった!我が子には自由に過ごして欲しい!という思いから預ける人もいます。でも自分の幼少期と我が子の環境が正反対だったりすると、子どもの言動についていけないこともしばしばのようです。

 

ハイジでは2月に「プールに入りたい!」と言い出しプールを持ち出しています。「水じゃなくてお湯を入れるんでしょう!それはダメっ!今何月だと思っているの~!」と怒っている私・・・

5月になると子ども同士で水着を持ってくることを前日に約束しているらしく、水着に着替えてビニールプールを出して遊んでいます。さすがに水は寒いのでお湯も少し出しますが・・・(苦笑)

 

この前の散歩では「みんな本当に元気だよね~」と感心しながら言うと「ゆうこだって元気じゃん!怒っているとき!」としょう君に言われました。いっ君、かな君、けい君、たっ君男子たちは大ウケです!

 

こんな日がほぼ毎日です!

まっ!大人に気を遣わない分、言葉も行動も自分で決める自由さはありますが・・・

大人は見守るけど守ってはくれない!子ども同士のやりとりの中で誰にも流されないで自分を通す!ということになると、気の毒なくらいに嫌われたり言われたり、やられたり、最後には孤独になったりして・・・子ども同士の関わりの方がつらそうだし大変のようです。

 

 

最近読んだ実話の本 [歌川たいじ 母さんがどんなに僕を嫌いでも]

にこんなことが書いてありました。

「ちょっとやそっとのショックやストレスでへこたれない、強いしなやかに心をつくるには、いい思い出や楽しい思い出をたくさん作ること。楽しい思い出がいっぱいある人は、簡単に人生に絶望したりしない。つらいことがあってもつらいことばっかり続くわけではないとわかっているから」と書いてありました。

 

そう!そう!そうだ!そうだ!と妙に納得でした。

もう何年も前ですが、ハイジの在園中に病気になって入院していた女の子がいます。

「ハイジに戻りたい!」という一心で辛い治療も頑張って乗り越えました。

パパもママも私もスタッフも父母の方々もみんな「ハイジに戻ってきて欲しい!ハイジで自由に遊ばせたい!」ということを目標に掲げ毎日を過ごしていました。そして無事に半年後、戻ってくることができました。

あの時は本当に(自由なだけだけど・・・楽しいだけだけど・・・ありのままの姿を丸ごと受け入れるだけだけど・・・女の子がハイジに戻ってきたい!と思ってくれている保育園にしてよかった!)と思いました。

 

「あ~楽しかった!」

「あ~おもしろかった!」

「あ~くやしかった!」

「あ~泣いちゃった!」

「あ~笑った!」

「あ~いっぱい遊んだ!」

という経験だけでこの先大きな問題に直面した時、ハイジで過ごした日々を思い出し「生きる希望」となってくれる!

そして心の強い人になって、もし心の弱い人が近くにいたら「声をかける」「優しくする」なんてなかなか出来ないことかもしれないけど・・・

 

『ただただ・・・僕は楽しく過ごしている』

『ただただ・・・私は自由に生きている』という姿を近くにいる人に見せてあげて欲しいな~と思っています!

 

昨日2ヵ月遅れの卒園式を行うことができました。

 

『みんな~卒園おめでとう!!』

2020・5・31…